「好き」の力信じて

「好き」の話をします。ラブライブ!、石原夏織、アニメ。twitter→@ashika_qma だけどブログでクイズの話はしない。

楽曲紹介 第1回 μ's「HEART to HEART!」〜好きの力信じて〜

一度はμ'sの記事も書きたいと思っていたのでこの記事を書くことにしました。

今回は「HEART to HEART!」の話をさせていただきます。

 

概要

「スクールアイドルフェスティバル」のコラボ曲として2015年10月に発売された楽曲です。

アニメのシングルでもナンバリングシングルではありませんが、売上は98000枚。大正義。「隠れた」名曲かと言われればそうでもないですが、アニメタイアップほど有名な曲ではないと思いますので知らない方もいらっしゃるかなと思います。

かくいう私も知ったのはスクフェスACをやり始めてから(つまり今年の春〜夏)で、最初はいい曲だな〜普通に聞いていたのですが、だんだん歌詞が頭に残るようになってこの曲の素晴らしさが分かってきたなと思います。


【試聴動画】ラブライブ!スクフェスコラボシングル「HEART to HEART!」

まずこの曲を知らない人は、僕のこじつけ謎紹介を読むより上の動画の再生ボタンを押してください。きっとその方が有意義です。それか聞きながらスクロールしてください。カップリングも名曲なので流したままで問題ありません。

 

この曲は明るいアップテンポで聴きやすい曲で、すごく前向きで「終わらない!」とあるように永遠に続きそうなメロディーのギター主体のイントロアウトロ(音楽の知識が乏しいのでうまく表現できませんが)の曲のはずですが、「夢を叶えたμ'sの集大成」、つまり終わりを感じさせる曲だなと感じます。いつまでも続きそうなメロディーが逆に区切りを意識させているような曲で、時期で言えば映画〜解散の間の曲になりますしそういう面もあるかなと。

 

...こういう話をしたい訳ではないのは普段から読まれている方ならお分りだと思うので、本題に入っていきたいと思います。

 

背景

この曲はスクフェスのコラボソングだという話を書きましたが、この曲のためのストーリーというのがスクフェスには存在します。(スクフェスストーリー35章)

 「スクールアイドルフェスティバル」*1の2回目の開催が決まったことを喜ぶ穂乃果とμ'sメンバー。スクールアイドルフェスティバルのための新しい曲を作るにあたって、穂乃果は作詞担当の海未に意見を求められる。穂乃果の「みんなに歌が届いてほしい」という気持ちを海未に伝えると、海未は穂乃果に作詞をしないかと提案をされ、穂乃果が作詞をすることになる。

 作詞について悩んでいる中、花陽の提案で「ラブソング」を作ることとなるが、「ラブ」という言葉に恋人や恋愛を連想し悩む穂乃果。しかし、「ラブ」というのは恋愛ではなく、目の前の好きな人への気持ちも「ラブ」であるということに気づき穂乃果らしい等身大のラブソングが完成する。

 

ストーリーがざっくりこんな感じ。

この曲は普段の作詞担当の海未ではなく、「穂乃果が作詞をした曲」なのです。

そのためいつも以上に「穂乃果らしい言葉」が詰め込まれてます。ラブソングを作るという流れで言うと「ラブライブ!」2期の「Snow Halation」も同じですが、この曲は、穂乃果ちゃんの「等身大のラブソング」であり、穂乃果にとっての「ラブ」は恋愛ではなく「好きの気持ち」に集約されています。

 

楽曲紹介

0.穂乃果らしさとは

「穂乃果らしい」という言葉を使っている以上、まず僕の中で高坂穂乃果とはどんなキャラなのかという認識を明らかにしなければなりません。

僕の中で穂乃果というのは純粋な自分の気持ちを大切にする主人公であり、スクールアイドルの理想のような存在です。アイドルとしての能力が特別高いという訳ではないのですが、豊富な発想力と強い決断力・行動力で課題を解決していくまさに主人公キャラクター、リーダーと言えます*2。このリーダーに求められる役割を本人が考えてやっているとは思えず自然にやっているからこそ穂乃果は凄いのです。豊富な課題解決能力でリーダーになるべくしてなり自分のやりたいことにまっすぐ突き進んでいくのが高坂穂乃果であるというのが認識です。

 

HEART to HEART!」ではそういった「穂乃果のまっすぐ突き進む好きの気持ち」そしてその好きな気持ちを信じ続けて得た結果への感謝という「ラブライブ!」らしさを詰め込んだ楽曲となってます。

「好き」「感謝」「言葉」 がこのあたりが歌のキーワードになっています。

 

1.穂乃果の好き

この曲には「スキ(の気持ち、ちから)」が頻発します。

じゃあ、穂乃果における好きってなんだろうと。一番最初に好きを明示的に述べたのは1期13話の歌が好きという下りのところだったかと思いますが、実際に好きという強い意思の表れがあったのは1期3話だったと思います。あの講堂の場面で誰もいなくてもライブをやるんだ、という誰かに評価されてではなくてただ「やりたい」と思ったから彼女における好きというのは他人の評価に依らず自分の心の中で決める純なものではないかと思います。それを「歌が好き」という言葉にできたのが13話かなという認識です。

 

かんたんなことだと分かったよ

ダイスキ信じたらがんばれた

先ほども書きましたが、穂乃果が無心で駆け抜けたのは自然とやっていることで天性のスクールアイドルだったのです。それが彼女における「好き」であり簡単なことなんですよね。自然とやってるから簡単なことだと言えるんですよね。彼女こそがスクールアイドルとしてあるべき存在だったのです。

(追記)この「かんたんなこと」というのは「ラブライブ!The School Idol Movie」において大人穂乃果(女性シンガー)が穂乃果に向かってアドバイスする時に使っている言葉(「かんたんだったよ」と言っています)で、本質的には自分の心に聞いた純粋な気持ちを大事にすることを表しています。

 

スキのちからで 飛んで飛んでみたいって

言葉にすれば それは叶うよ きっと叶うよ!

曲中には何度も登場するフレーズですがこの部分が好きで好きでたまらないんですよね。

好きの力で飛んでみたい(この飛ぶは映画にも出てくる「飛べるよ!」と同じでチャレンジして成し遂げたいの比喩ですね、結局叶うとあるので飛べたということになります)と言葉にすれば、それは叶うよ!って実際に成し遂げたからこそすごく説得力があります。

 

ユメのけしきを みんなみんな見たいって

ずっとまえから願っていたね

ユメのけしきを みんなみんな見たいって

言葉にすれば それは叶うよ きっと叶うよ!

スキのちから信じて

2サビの部分。ここがほんまに好き。一番好き。

ユメのけしきといえば、この文脈で言うと「スクールアイドルフェスティバル」のことを言うのでしょう。

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ですが、このユメのけしきというのは別の解釈も出来ます。

リアルμ'sの観点で見るユメのけしきというの現実に大きくなったμ'sが見た景色に思えます。有名な話?ですが、内田彩さんが初期の握手会?に来てくれた人に対して「初期から応援していたことを誇りに思ってもらえるグループになりたい」と思ったという話があります。みんなみんな見たいと思っていたμ'sの見たかったユメのけしきとはそういう話に近いんじゃないかなと思います。やはり実際に叶っているのです。言葉にすれば、それは叶うよ。

 

2.みんなの好きと感謝

「スキのちから信じて」というのは、μ'sのメンバー自身の好きの力とも取れますが、それだけではなく応援してくれる人の好きも入っていると思っています。

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ただ、このセリフにもありますが、好きの力は何もメンバー内だけの話ではありません。

みんな(つまり我々)の好きの気持ちも含まれるのです。

ラブライブ!という作品は「みんなで叶える物語」という通り、メンバーだけでなくファンがいないと成り立たないことを前提にしている作品であります。みんながスキの力を信じることでみんなとユメの景色をみたい、それを叶えることができたのは応援があったからなんだという感謝の気持ちも現れています。

ありがとう 君に会えたから

本当に良かった 楽しい日々だよ

「ありがとう君に会えたから」「本当に良かった」なんて言いたいのはこちらこそという感じなんですけどね。

 

3.言葉

「好きの力で飛んでみたい」「夢の景色をみんなみたい」という願い、それは言葉にすることで叶う

これは今までも話した通り、μ'sの体験(過去)に基づくメッセージなのです。また、「それは叶うよ きっと叶うよ」と念押しをすることで誰かに語りかけているかのようにも思えます。μ'sの遺産という意味において「SUNNY DAY SONG」に多少近いのかなと思います。

しかしμ'sがこれから大きくなっていくスクールアイドルに向けた歌である「SUNNY DAY SONG」はあくまでみんなのための歌をμ'sが代表したためあまりμ's自体の話は強く出てきません。「HEART to HEART!」では、最初に「μ'sの集大成」と評した通りμ'sというユニットの顛末が色濃くでている歌なのです。

じゃあ、μ'sはなんで上手くいったのか?「好きを力にして、飛んでみたい」と言葉にして、実際に飛んで見せたからです。当然のことですが、「○○してみたい」という願望だけでは、物事を成し遂げることはできません。ただし、この曲で穂乃果は明示的には「言葉にすれば」としか言いません。

 

ほかにも伝えたい想い

あるような気がしてたけれど

踊ろうか(そうだね)踊ろうよ(もっとね)

あえて言うならばこの部分が「言葉だけでなく行動」を示すとは取れますが、穂乃果の中では好きを言葉にすることは即ち行動することとを意味するのでした。ここからも穂乃果が「無心で」駆け抜けることが「当たり前」だったことが伺えます*3

 

この「好きの力」「飛ぶ」という二つのマインドというのはμ'sからバトンを引き継いだAqoursにもきちんと受け継がれています(今回Aqoursの話は本旨ではないので歌詞の紹介に留めます)。

やってみたい 動き出した心は

まだ迷いをかかえて揺れているよ

(中略)

ダイスキがあればダイジョウブさ

ダイスキだったらダイジョウブ!

やってみたら 意外とHAPPYみつかるもんさ

ユメ語るよりユメ歌おう

「諦めない!」言うだけでは叶わない

「動け!」動けば変わるんだと知ったよ

「WATER BLUE NEW WORLD」

このように、μ'sのマインドはちゃんとAqoursにも伝わっていますし、「HEART to HEART!」が「ラブライブ!」を貫くテーマを歌っているということが分かります。

 

まとめと余談

さて今回は「HEART to HEART!」の紹介をさせていただきました。「HEART to HEART!」は唯一の穂乃果の作詞曲であり、自らが「好きの力」を信じて進んだこと、同時にみんなが好きと信じてくれたことで、夢の景色を見ることができたというμ's(高坂穂乃果)の体験に基づくスクールアイドル観を表し、そのスクールアイドル観はAqoursにまで受け継がれているという話でした。魅力が伝わると良いなあ(まず4分42秒の楽曲の紹介の癖に長すぎる(5500字)とかいう読者舐めた仕様になってるのがアレですがね)。

HEART to HEART!」という言葉の意味は「心から」という意味で、これまで紹介した穂乃果の「心からの好き」「心からの感謝」「心からの言葉」と穂乃果から出てきた純粋な気持ちを歌う曲なのです。

 

μ'sの楽曲を紹介するならまずこれだなという考えはありました。それくらい自分の中では大切な一曲です。

μ'sで好きな曲は後期の曲が多いのですが、コンセプトが固まっている美しい一貫性を感じるからなのだなと感じました。これぞ自分の好きな「ラブライブ!」シリーズなんだと書いているうちに改めて感じられました。

 

余談

お気付きの方もいらっしゃるかもしれないですが、これを機にブログのタイトルも「好き」の力信じてにしました。このブログも好きの力を言葉にするためにありますし実質「HEART to HEART!」。未熟POEMERっていう案もあったのですが

 

この曲を最初に好きになったのは「言葉にすれば それは叶うよ きっと叶うよ!」というフレーズなんですよね。内心は秘めているだけでは誰にも邪魔をされない。しかし裏を返せば内心は内心のままだと誰も認識してはくれない。それを外に出す(言葉にする)ことで認知される。内心は自分の言葉を主張することで初めて誰かが見てくれるもので、夢は言葉にしたら何かきっかけをつかむ糸口になるかもしれない。そんなメッセージをμ'sは与えてくれたのだとこの紹介記事を書くまでは勘違いしていました。実際は言葉の切れ目として『「ユメの景色をみんなみんな見たい」と言葉にすればそれは叶うよ』ですので意味は違ったのですが。4th day2の記事にも思いっきり勘違いした言葉を書いてますね。お恥ずかしい。

 

最後に、当たり前の話ですがこの曲の作詞は「ラブライブ!」シリーズの曲の作詞担当である畑亜貴さんです。穂乃果が作詞したという文脈を与えるだけであまりに穂乃果らしい歌詞を作ってきてしまうあたり、「いや、畑亜貴高坂穂乃果かよ。」って言いたくなってしまいます。やはりこの人天才だよ。

 

次回楽曲紹介やるならAqoursのあの曲ですかね。まあ普段の様子とか見てたらバレッバレな気はします。そうあの曲です。でも次の記事には多分しません。

 

...というのもラブライブ!Advent Calendar 2018に参加させていただくことにしたからです。12/22の分。

adventar.org

 

出来るだけ多くの人に読んでもらえるようマニアックさ(と冗長さ)を削って書きたいですね。

映画に向けてラブライブ!サンシャイン!!のことをよくわかっていない人にどういう見方をすれば楽しめる(楽しめた)かなということを語るという回にするつもりです。期限までにかけるかな〜w

 

ではまた来週。

*1:そういうスクールアイドルのお祭りみたいなやつです

*2:その行動力故に失敗を犯してしまう抜けている部分も魅力なのですが

*3:ラブライブ!サンシャイン!」1期12話でも「μ'sは何も残さなかった」とあるように多くを語らないのが穂乃果(μ's)の美学でもあります