"好き"の力信じて

"好き"の話をします。ラブライブ!、石原夏織、アニメなど。

"MY ラブライブ!サンシャイン!!” to you!

この記事はラブライブ! Advent Calendar 2018 - Adventar22日目の記事になります。

 

adventar.org

 

自己紹介

Advent Calenderから飛んできた方多数のマイナーブログだと思いますので、

簡単に私の自己紹介をさせていただきたいと思います。

HN:あしか

いつから好きなのかなど:

μ's

2期直前の1期一挙放送から(2014年の3月)。

ライブ:行ったことがない(見たこともない)。

推し:園田海未。声優だと新田恵海さん。

アニメ:1期、特に3,8,12,13話が好き。

Aqours

今年の5月沼津へ足を運んだあたりから。

ライブ:3rd埼玉両日福岡day2、4th両日(1stは映像で)。

推し:桜内梨子/津島善子。声優だと逢田梨香子さん。

アニメ:2期、特に7,12,13話が好き。

 

とまあこんなところでしょうか。μ'sに出会って5年弱、Aqoursにハマって半年になります。μ's知って5年ってマジかよ...。

 

はじめに

ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」の映画もありますし、「ラブライブ!サンシャイン!!」を復習しつつ、見たことない人にも私の考える魅力が分かるように伝えていきたい。ファンには常識であっても、意外と他の人には常識ではないことって存在するのではないかと思います。そういうところにフォーカスしていきたいなと。

 

また、前提条件ですが、「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品は「ラブライブ!」(無印)をベースにしているため、「サンシャイン!!」のネタバレは極力避けますが、「ラブライブ!」(無印)はします。ご了承ください。

ラブライブ!」(無印)を見たことない人はラブライブ!サンシャイン!!」の前にまず「ラブライブ!」を見てほしいなと思います。

実際のところ「ラブライブ!サンシャイン!!」の1期ではμ'sの存在は非常に大きく、μ'sが何か分からないと意味が伝わりきらないアニメなんじゃないかなと思います。ですので、まず「ラブライブ!」(無印)を視聴して欲しい。まあ僕は「ラブライブ!」を知らずに「ラブライブ!サンシャイン!!」を見たことはないので、そういう人の感想も気になりますが…。

 

アニメ「ラブライブ!」って何年前の話やねん(注:もうすぐ6年になります)今更ハマっても...と思う方がいるかもしれませんが、高坂穂乃果役の新田恵海さんはこのように言っています。

 

 

 このツイート、μ'sが活動していた話ではなく、2018年3月の話ですからね。「ラブライブ!」は出会った瞬間こそが始まり。主人公を演じた新田恵海さんが言うんだから間違いないです。

 

さて、今回は「輝き」「リアルとファンタジー」「羽根と認識」「高坂穂乃果高海千歌」という4つの話をしていきたい思います。

 

輝き

ラブライブ!サンシャインのHPのあらすじを紹介させていただきます。

静岡県沼津市の海辺の町、内浦にある私立浦の星女学院

駿河湾のかたすみにある小さな高校で
2年生の高海千歌を中心とした9人の少女たちが、大きな夢を抱いて立ち上がる。

それは、キラキラと輝く“スクールアイドル”になること!

諦めなければきっと夢は叶う――。
いまはただ輝きを目指して、がむしゃらに駆け抜けていこう!
ここから彼女たちの「みんなで叶える物語」スクールアイドルプロジェクトが始まった!

ラブライブ!サンシャイン!!」公式サイトより

http://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/story.php

 

この紹介文、今見ると恐ろしいですね。アニメ終わった後に差し替えたんじゃないかと思ってしまう。

ラブライブ!サンシャイン!!」に「輝き」はしつこく出てくる言葉です。千歌は「輝き」を求めてスクールアイドルを始めます。ストーリーの軸となっています。

 

リアルとファンタジー

(注:リアルと対になる言葉としてファンタジーという言葉を使います。)

ラブライブ!」という作品通して言えることなのですが、この作品はリアルであってリアルではないのです。

そもそも言うと「ラブライブ!」の設定って「ラブライブ!」(大会)に関することがかなり曖昧なんですよね。何をもって優勝としてるかとか、順位の決定とか。何月に予選が始まって何月に大会が終わるかとか。年2回やるというのが突然決まったり。

一つの例えとして大会としてのラブライブ!の大会の話をしたのですが、こういった設定上の問題は他にもあります。しかし、ファンタジー的な側面を併せ持つ「ラブライブ!を見るに当たってこのような問題は些末なことであるのです。

ラブライブ!サンシャイン!!」では「ラブライブ!」以上にリアルが際立つ生々しい場面が多く、とてもファンタジーとは感じられない部分があります。しかし、あくまでファンタジー的な側面を持ち合わせていると分かって見ていれば、ファンタジーに出くわした時の違和感は少しでも軽減されるのかなあと思います。

 

リアルとファンタジーを混同している人の一例です。

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ラブライブ!サンシャイン!!」のとある話(私が一番好きな話)のとあるオタクの感想です。このオタク、むっちゃ浅いashika...って書いてるけど一体誰なんでしょうね。

 

ラブライブ!」のファンタジー性といえばミュージカル風に流れる挿入歌ですね。もはや公式ですら「ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」の宣伝動画では「ライブエンターテインメント・ムービー」と銘打たれていてアニメちゃうんかい…と潔すぎて笑ってしまいました。

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「ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」劇場本予告(90秒ver.)

 

羽根と認識

μ'sは自分たちのことを「鳥」と表現しました。

産毛の小鳥たちも いつか空に羽ばたく

大きな強い翼で 飛ぶ

START:DASH!!」(第1期3話挿入歌)

小鳥の翼がついに大きくなって

旅立ちの日だよ

僕たちはひとつの光」(映画ED)

また、μ'sの翼は「白い羽根」として残されていきます。

 

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この画像は「ラブライブ!The School Idol Movie」の最後の曲である「僕たちはひとつの光」のラストシーンです。

僕たちはひとつの光」では脱いだジャージしか残っておらず、最後の最後に残したものが白い羽根でした。

残したものがジャージと羽根だけであったこと、また鳥のイメージであることから一つの諺が浮かびます。「立つ鳥跡を濁さず」。μ'sはつまり美しく幕を下ろすことを選んだのです。

この画像はμ'sが羽ばたいていったこととを表す画像であります。

しかしμ'sが意図したのか意図せずなのかは分かりませんが、美しく飛び立っていたものの、最後に残したものはあります。それが「羽根」でした。

 

「羽根」というのはμ'sが「飛(跳)べた証」を示しており、映画における女性シンガーの「とべるよ!」を体現したものであります。「羽根」だけが残っているという状態は飛び立った後、つまり飛べたんだということです。

ここでいう「飛び立った」というのは「成し遂げた」ことの比喩であります。

「成し遂げた」とは何なのかですが、あくまで事実ベースはなく、認識ベースなんですよね。極端な話例えば、μ'sが廃校を阻止するのがゴールであったならば(一つのチェックポイントではあったかもしれないがゴールではないですよね)、廃校をした時点で成し遂げたになりますし、アキバドームで単独ライブをやること*1がゴールだったら成し遂げてないことになります。例えが悪かったかもしれませんが、やり遂げた、飛べたんだというのは他者が決める話ではなく、自分の中での認識の話なのであります。その意味で「ラブライブ!」という作品はラブライブ!(大会)で優勝するんだとか廃校阻止するんだとかそういう外に向けたマクロな話をしているように見えて、最終的には自分がやり遂げられたかどうか?という内面的でミクロな話をしているように思えます。

これは「ラブライブ!」だと少し分かりづらいですが、「輝く“スクールアイドル”」になる(当初からミクロなゴールを設定している)のが目的である「ラブライブ!サンシャイン!!」では非常に色濃く出ているなと思います。

 

高坂穂乃果高海千歌

高坂穂乃果がどんなキャラクターかというのは、以前「HEART to HEART!」の記事で書きましたが、こんなところでしょう。

僕の中で穂乃果というのは純粋な自分の気持ちを大切にする主人公であり、スクールアイドルの理想のような存在です。アイドルとしての能力が特別高いという訳ではないのですが、豊富な発想力と強い決断力・行動力で課題を解決していくまさに主人公キャラクター、リーダーと言えます。このリーダーに求められる役割を本人が考えてやっているとは思えず自然にやっているからこそ穂乃果は凄いのです。豊富な課題解決能力でリーダーになるべくしてなり自分のやりたいことにまっすぐ突き進んでいくのが高坂穂乃果であるというのが認識です。楽曲紹介 第1回μ's「HEART to HEART!」より

 

ashikaouou.hatenadiary.jp

このように高坂穂乃果といえば、まさに主人公としてキャプテンとして生まれたキャラクターだったのです。

 

逆に高海千歌を見てみましょう。

浦の星女学院の2年生で、Aqoursの発起人。3人姉妹の末っ子で、実家は旅館をやっている。人懐っこく負けず嫌い。持ち前の明るさと強引さで周囲を次々に巻き込んでいく。

(HPの自己紹介より)

高海千歌の紹介があった際にはこの手の紹介(明るく元気で〜という)がされることが非常に多いのですが、この紹介にはやや違和感があります。なんだかむしろ穂乃果っぽくないか?と感じてしまいます。

実際に穂乃果と似たようなキャラクターだったらこの紹介で良いのですが、同じ主人公とはいえ似たような側面も持ちつつも根本的には千歌と穂乃果は異なるキャラクターであります。ここが誤解を生みやすいところの一つかなと思います。

 

はじめまして!
え~っと…私たちは静岡県は富士山の臨める沼津の近くの伊豆半島、小さな入江の町・内浦の浦の星女学院を代表するスクールアイドル「Aqours」です!
私は一応リーダーの高海千歌、高校2年生、ちかっちって呼んでね

(略)

「君のこころは輝いているかい?」音声トラックより

まず、千歌ちゃんには穂乃果のようなキャプテンシーありません。千歌ちゃん自身も「一応リーダーの高海千歌」と言いそのことを認識しているように伺えます。穂乃果が自然とやっているのならば、彼女のキャプテンとしての振る舞いは「キャプテンという役を演じている」のです。自己紹介文はやはり穂乃果っぽく見せるように誤読を誘っているような感じがしてしまいますね。「ラブライブ!」の主人公に穂乃果というイメージのついているし、千歌も同じキャラクターだと思っていた私にはこれがかなりモヤモヤしていました。また、私は高坂穂乃果という主人公が大好きなので、視聴していた当時はあまりに高海千歌高坂穂乃果を求めすぎた結果、途中まで納得がいかなかった部分でした(リアルタイムの時の私は千歌ちゃんって理性的で大人なんだなと思っていました)。

 

しかし、今考えてみると穂乃果より千歌のほうが普通なのです。なぜなら人は役割を自分から担うことより、与えられた役割に従って、求められた役割を担うという方が一般的だからです(例えば、学級委員をやらされた人がルールを守りたいかどうかは置いておいてルールを守らせるよう振る舞うとか、課長になった人が、課をマネジメントするように振る舞うとか)。千歌の振る舞いはリーダーを求められてリーダーらしく振舞おうとしている面というのが見られます。

 

また「一応」という言葉からもう一つわかることがあります。千歌ちゃんは自己肯定感が低いことが伺え、そのため認識の歪みの問題が発生します。「やり遂げたかどうか?」というのは先に述べた通り認識(自分がやり遂げたといえるかどうか)の問題であり、自己肯定感の低い千歌にとって「やり遂げた」と認識するのはとても難しいのです。だからすぐ迷うし、自分のやったことには自信を持てないし、他者に評価に依存したり不安定だったりまわりから助けられることが多い面があります。この「自己肯定」の話は千歌にはずっとつきまとう話になります。

ここらへんが視聴者に対して千歌に対してイライラしたり、モヤモヤしたりする理由ではないかなと思います。

 

ただし今思えば「普通」なのが物語においていえば決して悪いことではありません。主人公、リーダーが「普通」であるというのはそれだけ持たざる者としての視聴者と近しいということ。千歌自身もスクールアイドルになるまでは何をしたいのか分からず、物事に対する諦めが早かったというエピソードもあったり、周りのサポートをたくさんうけたりで共感はしやすいのではないかと思います。

パフォーマンスなど普通じゃないだろ!という突っ込みはあるかもしれないのですが、少なくともメンタルの上では高海千歌はどちらかといえば「天才肌の主人公」ではなく、「どこにでも居そうなタイプの主人公」であると言いたいのです。

だからこそ、リアルな生々しさが際立つし、ファンタジーの部分が忘れられがちなんですがね。

そんな「普通」な彼女だからこそ彼女の言葉は非常にはっきりしているのです。凡人は10のメッセージを受け取って10を語ります。アニメにおいていえば「彼女の独白が物語で彼女の導き出した答えそのものである」といっても過言ではありません。

 千歌の言葉は「ラブライブ!サンシャイン!!」における一つのキーだなと思います。

 

その他

BGMが素晴らしい。

このアニメの「一貫性」が読み取れます。

そして2期最終話まで見た後に「キセキヒカル」を聞いてほしい。言えるのはそれだけです。


【試聴動画】「ラブライブ!サンシャイン!!」TVアニメ2期Blu-ray第7巻特装限定版特典CD⑦「キセキヒカル」

 

結び

どうでしたでしょうか?「そんなん分かっとるわ!」とか「それは違うんじゃない?」という方も多くいらっしゃるかもしれないですね。100人いると100の解釈があると思っています。

この記事を書いた目的はまずラブライブ!」(無印)は好きだったけど「ラブライブ!サンシャイン!!」はよくわからんとかあまり共感できなかったという声が世の中に多く存在するというところからです。

全員に好きになってファンになってくれ!とは言うつもりはありません。しかし、単に感性が合わなかったというだけならいいんですが、折角見た人に誤解したまま「よく分からないアニメだったな」で終わってほしくないという思いが強くあります。勿論上記のような視点を与えないと話が分かりづらい、一度見て直接分からないというのは製作側に非がある点があるのは否定はできません。それでも、少しでも多くの人にわかってほしい。どうせ同じ時間を使ってアニメを見る(た)なら「わからん、つまらん」よりも「ああ、そういうこと(だったの)か」と思って「ラブライブ!サンシャイン!!」の話を見てほしい、という思いからこの記事を書きました。

最近「30分でわかる「ラブライブ!サンシャイン!!」」という動画を公式で上げていて一度視聴した方が復習するにはピッタリかなと思います。実はまだ見れていないのでここに書いたことがどの程度取り上げられたかというのはわからないのですが…。


30分でわかる!これまでのラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ1期Ver.


30分でわかる!これまでのラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期Ver.

 

ラブライブ!」(無印)という作品は先にも書いた通り後に残さないということを美学として作られた作品でありました。一つの捉え方として「μ'sだけを愛するものとしてあとに残さずシャットアウトする」というのはあります。

しかし、μ'sが残した「羽根」(=飛べた証)を後続のスクールアイドルがどう受け取ったのか、これからスクールアイドルが広がっていってほしいと願ったμ'sの思いは叶ったのかということを見たくはありませんか?というのが私の意見です。

とはいえ、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、何を隠そう放送当初私自身も「ラブライブ!サンシャイン!!」の魅力に気づかなかった、特に1期放送終了時にはOP/EDは買っていたのに放送終了後のCDを買うのをやめて情報をシャットアウトしてしまうくらい否定的でした。そんな心を閉ざした自分に向けた反省とどうすれば良かったんだろう?というのがこの記事を書いた理由の一つでありました。フィクションの話とかは好きじゃないアニメを貶めるのには設定からつつくのが一番ですからね。自分以外にもそういう人が他にもいるのではないか?とも思っています。

2期も「あの話」を見るまでは相当否定的だったし、2期見ても「いいアニメだったな〜」くらいでした。

真の魅力に気づいたのは、半年前に3rd LIVEに備えて2期の挿入歌である「WATER BLUE NEW WORLD」や「WONDERFUL STORIES」を聴き込んだ時やちょうどTOKYO MXで2回目の2期が放送していて視聴した時だったかなと思います。4月の自分に「ラブライブ!サンシャイン!!、Aqoursにハマって毎週1万字ブログ書いてるよ。」って言ったらきっと「何言ってんだコイツ??」って思うでしょうね。

この半年くらいで一気に「ラブライブ!サンシャイン!!」にハマった私ですが、一つのきっかけが5月に沼津聖地巡礼ドライブでした。誘ってくれたラ!会の皆様には本当に感謝しています。

あと重要なことですが、何もラブライブ!サンシャイン!!は何もアニメだけではありません。アニメだけではなくたくさんの表現媒体があります。曲から好きになるのもキャラとかキャストから好きになるのもいいですし。今回はただアニメにフォーカスしてお話ししただけです。

 

この記事に限らずですが、反応など貰えるととても嬉しいので、反応してやってください。

ここまで「私の思うラブライブ!サンシャイン!!」について書かせていただきました。最後にこの記事のタイトルの元ネタである「"MY LIST" to you!」(2期ED「勇気はどこに?君の胸に!」のカップリング曲)の歌詞を引用して終えたいと思います。

 

まだまだあるけど
あとは出会ってからのお楽しみ
なんてねっ

誰なの?どこなの?
さあ はやくここに来てよ
さあ はやく顔を見せて
さあ はやくここに来てよ!

「"MY LIST" to you!」より

 

「さあ はやくここに来てよ!」

 

あしか

*1:実際にモチーフとされている東京ドームではやってるんですけどね